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CATEGORY[山梨]
コメント[ 0 ] 2015年08月02日11:03
 現在、「おざら」と言えば、山梨県が有名な麺料理の「ほうとう」を冷たい麺で食べる「冷やしほうとう」とも呼べる料理として認識されています。いわゆる、ざるうどんみたいな料理で、ほうとうに使われている麺を茹でた後、冷水でさらし、少し温かい汁につけて食べる料理です。汁は醤油がベースになっていることが多く、煮干しなどで出汁をとり、ゴボウ、ニンジン、ダイコンなどを入れた具沢山の甘辛い熱々のスープです。ざるうどんとの違いは、麺が「ほうとう」の麺である、ということだけでしょうか。
 由来が、今一、良く分からないのですが、もともとは。山梨県甲斐市(旧、敷島町)の郷土料理であったという説が広く流布しているようです。ただ、この説をたどっていくと、さらに、もともとは「おざる」ではなく、「おだら」と呼ばれていたという説も出てきます。
 この「おだら」の語源は、「お陀羅尼(おだらに)」という仏教に由来するという説があります。一年の無病息災、家内安全などを祈願して陀羅尼経(だらにきょう)というお経を読む「お陀羅尼(おだらに)」という仏教の催事の際、その法事の後に食べられていた麺料理を「おだら」と呼んでいたという説があるのです。この時、麺は特にこだわりがなく、冷麦のような細い麺から、うどんのような(ほうとうのような)少し太い麺など、いろいろと食べられていたようです。熱々の麺料理は、法事に多くの人が来た場合、準備をすることが大変ですので、麺をあらかじめ茹でておき(冷えていても問題なく食べられます)、汁は別に温めて出されていたようなのです。このため、山梨県甲斐市近郊では、「おだら」という食べ物が昔からあったものの、現在の「おざる=冷やしほうとう」とは少し、異なる認識だったようです。
 この「おだら」が、何故、いつから「おざる」になったのかは、商売上の秘密があるようです。「おざら」を初めて商品化したお店として有名なお店が、甲府市内にあります。それは、JR甲府駅から徒歩5分くらいの場所、山梨県甲府市丸の内にある「ちよだ」というお店だそうです。「ちよだ」は昭和16年(1941年)の創業で、1970年頃頃に山梨県敷島町(現、甲斐市)の田舎料理である「おざら」をメニューに取り入れたそうです。ここのおざらは、麺はほうとうに使用する幅広の平麺で、ツユはしょうゆ味の温かいものです。 これが、「おざら」として売り出された最初のようです。
 もともと「ほうとう」は、熱々の料理のため、夏の時期は売上が落ちたそうです。そこで、「冷やしほうとう」とも呼べる「おざる」を売り出したところ、他のお店も真似をするようになり、山梨県内に広がっていったようです。このため、「おざら」は夏期限定のメニューであることが多いようです。
 この時、何故、「おざら」と命名したのかは不明ですが、「ざる」に乗せて食べることから、とも「おだら」が甲府なまりでは「おだら」に聞こえるから、などいくつかの説があるようです。
 真偽のほどは分かりませんが、もっと商売上の理由があるという説もあります。実は「おだら」は、2000年(平成12年)3月3日にある方が商標登録をしてしまったため、それまで「おだら」と呼んでいたお店は「おだら」が使えなくなり、仕方がなく「おざら」に変更したという話があります。このため山梨県製麺協同組合は、2000年(平成12年)6月2日に「おざら」を商標登録し、山梨県内のほうとう専門店に「おざら」で統一するよう指導していったというのです。
 この話が真実であれば、「ちよだ」が最初に売り出した料理は、「おだら」だったのかもしれません。もともと敷島町付近の郷土料理は「おだら」だったという説があるのですから、名前のみ、2000年になって変更した、ということも理解できないこともありません。
 実際、2008年5月、山梨県中小企業団体中央会のインタビューで、山梨県製麺協同組合、専務理事の八代善雄氏は「おざらは、1998年頃、冬場に楽しむほうとうを夏場にも楽しめるように開発した」と言っています。この辺りは、「おざら」と「おだら」の商標登録も含めた説明として、十分、理解できる話になっています。
 現在、山梨県の製麺会社のウェブサイトなどでは、「おざらは、山梨県製麺協同組合の統一ブランドです。」と記載されていたりして、山梨県製麺協同組合として「おざら」を統一して販売促進していることがうかがわれます。
 実際に、おざらを食べてみますと、幅広麺であるものの、コシはなく、正直に言って、「こんなものか」という程度の感想でした。私は、根菜や芋などと一緒に味噌味で煮込んだ熱々の「ほうとう」の方が美味しいと思いました。私は、暑い夏でも、山梨に行ったら、熱々の「ほうとう」を食べたいと思います。


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minne
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CATEGORY[山梨]
コメント[ 0 ]TB[ ] 2008年10月13日14:01
 山梨県のお土産に「信玄餅」というものがあります。しかし、これ、良く見ると「桔梗信玄餅」と書いてあることが多いのではないでしょうか。(というか、「桔梗信玄餅」しか知りませんでした。)何と、「信玄餅」とは、「金精軒製菓株式会社」の登録商標だそうです。で、多分、お土産でもらうのは、「桔梗信玄餅」ですから、こちらは株式会社桔梗屋の商品なのです。金精軒製菓は創業、明治35年6月1日だそうです。一方、桔梗屋は明治22年の創業だそうです。果たして、この2社には、どのような関係があるのでしょうか。
桔梗屋の説明では、「安倍川餅」が発想のヒントだそうです。山梨県では、古来よりお盆の時期に、餅にきな粉と黒蜜をかけた安倍川餅を供えて食べる風習があったそうです。これをもとに現代風に小さくまとめ、お盆だけでなく一年中食べられるものにしたのが「桔梗信玄餅」だそうです。当時、風呂敷で包むという形態はなく、斬新な商品形態だったようです。昭和43年の正月に、最初の試作品ができ、その夏に販売に踏み切ったそうです。山梨県外にも、幅広く販売事業を展開しており、通常、「信玄餅」をお土産に買ってくるなら、桔梗屋のものだと思います。
桔梗屋の「桔梗信玄餅」は、きな粉が最初から全量かかっています。金精軒に比べ、きな粉の風味が弱いようです。餅は柔らかく、しっとりした感じです。黒蜜は、きな粉と混ぜると固形化しやすく、餅に貼り付く感じです。
金精軒製菓の「信玄餅」は、きな粉が自家製で、別袋になっています。また、このきな粉は、既に餅にまぶしてあるものよりも、色鮮やかで風味も強いようです。餅は、歯ごたえがあり、いかにも「餅」という食感です。黒蜜は、きな粉を混ぜてもトロリとしていて、餅にからみつく感じです。金精軒製菓の説明では、「信玄餅」は安倍川餅をルーツとしており、黒蜜ときな粉と餅の調和を楽しむよう製造されておりますので、いろいろ手を加えるよりは、そのままで食べることが良い、とのことです。
私は、金精軒製菓の「信玄餅」は、まだ食べたことがないので、今度、山梨に行った際には、是非、購入して食べてみたいです。

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CATEGORY[山梨]
コメント[ 0 ]TB[ ] 2008年09月18日12:45
 “ほうとう”は、山梨県を中心とした地域の郷土料理として知られています。“ほうとう”は、もともと“餺飥(はくたく)”と呼ばれていたのだそうです。昔の中国、唐の時代に、汁の中に入れた麺のことを「不托(ふたく)」と呼んでおり、その後、「餺飥」と呼ばれるようになったそうです。その「餺飥」が日本に伝わり、平安時代頃から、食されていたようです。そして、「はくたく」が、「ほうとう」と呼ばれるようになったようです。
山梨県では、その「ほうとう」を武田信玄が戦時食として作らせたことから、広まったようです。「戦時食」として、「時間をかけずに調理できる」ということに注目され、「平打ち麺」になったという点は、「きし麺」に通じる流れです。ただ、それだけ便利であるにも関わらず、日本中で「平打ち麺」が普及していないことには、何か、理由があるのでしょうか?

ほうとう

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