コムタンは、コムクッとも呼ばれます。“コム”はもともと“膏飲(コウム)”という言葉で、“長い時間かけて煮出す”という意味です。“タン”は漢字で「湯」と書き、「スープ類の総称」です。
一般的に牛のスネ肉、胸部の肉、コッチャン(小腸)やヤン(胃袋)、コンジャソニ(牛の内臓の端についている脂の多い部位)などをたくさん入れて煮込んだものです。その他にも、昆布や大根を入れて煮込むため、コクのあるスープができます。そのスープに、茹でた牛肉を薄切りにしたものを具として乗せ、ネギなどの薬味を加えて食べます。
韓国では、全国的に食べられている料理ですが、全羅南道の羅州(ナジュ)には、透き通ったスープに粉唐辛子を振った赤茶色のコムタンがあり、郷土料理として有名です。また、鶏肉を煮込んだタッコムタンや、牛のテールを煮込んだコリコムタンなどもあります。
コムタン専門店では、大きな器に入ったコムタンと御飯、さらにカットゥギ(大根の角切りキムチ)やペチュギムチ(白菜キムチ)などが1、2品添えられて出てくることが多いです。スープは薄味ですので、好みで塩や胡椒、刻みネギなどを加えて味を調節します。また、カットゥギやペチュギムチを入れて食べたりもします。
ソルロンタンと似ていますが、違うものです。コムタンは牛の脚や膝、足の骨だけと赤身の肉で煮出したスープですが、ソルロンタンは全ての骨プラス牛の頭、足、脚、膝、舌、膝の後ろの肉、胸部等、あらゆる部位を一緒に煮込みます。したがって、ソルロンタンよりもコムタンのほうがあっさりとした味です。また、ソルロンタンは食べる時に塩と刻んだネギを入れますが、コムタンは、煮る時に醤油で味付けをするのが違います。
また、牛の尾の骨を煮込んで作ったコムタンは、コリコムタンと呼ばれています。これは、コムタンよりも高級な料理として認められているようです。

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