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CATEGORY[韓国]
コメント[ 0 ]TB[ ] 2012年01月09日15:36
 韓国語で「タッ」は「鶏」、「ハンマリ」とは「一匹」という意味です。「タッ」と書きましたが、実際には小さい「ク」があって、「タッ(ク)」と発音します。そして、この「ク」と「ハンマリ」の「ハ」が合体して、「カ」になるので、「タッカンマリ」と発音します。「タッハンマリ」という表記もありますが、ここでは「タッカンマリ」とします。
 タッカンマリは、文字通り、鶏一匹をまるまる使った鍋料理です。特製スープの中に鶏が丸ごと一羽分入っていて、普通はネギやジャガイモなどの野菜と一緒に食べる料理です。タッハンマリは、辛くない料理です。
 鶏を丸ごと煮ながら食べるので、鶏からにじみ出る旨みを堪能できるスープは絶品です。食べ頃になったら、鶏を適当な大きさに切って食べます。そのまま食べても十分に美味しいのですが、特製のタレにつけて食べるのも美味しいです。特製のタレは、タテギと呼ばれる唐辛子、ニンニク醤油、酢、カラシを好みに合わせて混ぜて作ります。
 鶏を食べ終わったら、最後に残ったスープにカルグクス(うどんのような麺)を入れて煮ると、とっても美味しいカルグクスが食べられます。さらにカルグクスを食べた後、残ったスープに御飯を入れて炒めて、ポックンパッにして食べることもできます。
 基本は、鶏1羽ですから、1人ではなく、2~3人で頼む料理です。1羽単位ですから、4~5人なら2羽とか3羽とかを頼むことも可能です。また、このタッカンマリに、「サリ」と呼ばれるトッピングを追加することも可能です。お店によって多少異なりますが、餅(떡:トッ)やジャガイモなどが代表的なものです。最後に鶏のスープで煮るカルグクスもサリの一つです。
 一般の韓国料理店ではあまり見かけることがないメニューで、主に専門店で食べる料理ですが、専門店はそれほど多くありません。シンプルな料理ですが、店によって味やスタイルは様々です。また、手頃な価格で鶏を存分に味わうことができる料理として、韓国でも人気の料理です。
 タッカンマリが誕生したのは1970年代のソウル市内の東大門(동대문:トンデムン)付近だと言われています。当時、東大門には高速バスターミナルがあり、地方とソウルを行き来する人たちが多く集まっていました。そのバスの移動に備えて、腹ごしらえができる料理として提供されたのが、タッカンマリの始まりだとされています。
 1977年に高速バスターミナルは江南に移転しましたが、タッカンマリの専門店は東大門の近くに残っています。現在の鍾路5街から6街にかけて、タッカンマリの専門店が集まっていて、東大門タッカンマリ通り(トンデムン・タッカンマリ・コルモッ)と呼ばれています。(「コルモッ」は「路地」の意味です。)
 「タッカンマリ通り」は地下鉄1号線、4号線の東大門(トンデムン、Dongdaemun)駅(128、421)9番出口を出て、徒歩5分ほどの場所に位置しています。すぐ近くには、東大門総合市場や地下鉄1号線、鍾路5街(チョンノオーガ、chongno-5-ga)駅(129)から続いている市場があり、非常に賑やかな場所です。東大門駅から歩いていくと、最初は左側に焼き魚を売るお店が沢山、並んでいます。店の外に置かれた焼き網を横目に見ながら、さらに進んでいくと、「タッカンマリ通り」に到着します。どこの店にも「元祖(ウォンジョ)」という文字が書かれていて、我こそがタッカンマリの元祖であるとアピールしています。

タッカンマリ
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